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タオル工程紹介「染色工程」

タオルの染色工程(糸加工工程)


今治産地の技術ならではの先染めの技術をみていきたいと思います。
織りあげるタオルのタテ糸・ヨコ糸・パイル糸が決定されたらそれぞれの糸作りがされます。
綿花の種類、糸の番手(太さ)撚り回数、単糸、双糸などさまざまです。
吸水が良いタオルを作るのに一番大切な加工工程とも言えます。
良質な水をたくさん使用して加工を行います。
順番を追ってご紹介しますが、様々な職人が各工程を行う技術は素晴らしいものがあります。
糸加工の方法には綛 → チーズ、ビームの方法がありますが、ここではチーズの加工を中心に記載します。
紡績会社から届いた糸(原糸)はまずはソフト巻きにします。
工場長がもっている糸巻きはしっかりと巻き返しが終わった状態です。
しかし右手にもっている穴があいた形状のものにまずはソフト巻きといって、ゆるやかに染められるように巻く作業がいるのです。


精練、漂白、糸染め(染色)、糊付へと進みます。
●精錬漂白
精練とは
繊維材料に含まれている不純物の除去する工程です。(ペクチン質・綿ロウ・脂肪・タンパク質・無機物)

漂白とは 繊維に含まれている色素成分を分解除去する工程です。


●糸染め(染色)
綿(セルロース)の染色に用いられる染料の中でもタオルでは主に
反応染料とスレン染料が使用されています。

先染め先晒しのタオルづくりでは、糸を晒した後の染色と糊付けを同じ機械で同時に行っています。
ソフト巻のコーンにしてあるのは糸の細部までしっかりと染められる工夫によるものなのです。
糸の色をレサイプ(調合)以外はほとんど工程が自動化させていますが、色ブレや色ムラも場合によっては発生します。
それは技術的に補えない綿が自然の天然素材であることが起因しています。
また、季節によっての水質の変化、加工ロットの対応によることも原因になりえます。


糊付けは糸の強力を保持し、毛羽を抑えるためであります。
糊付けの方法は綛(かせ)によるものやサイジング機によるものなどありますがここでは統一してチーズ糊付けを説明します。
糊付けも天然糊を使用し環境に配慮されたものなど最低限必要な分を調合していきます。
糊付けが終わると乾燥をさせて再度糸を巻き返す作業に入ります。

仕上げまきにして(チーズ巻き・コーン巻き)にして整経工程に移っていきます

日本製のすごいところ 

糸を晒す精練技術がすごいことがあげられます。

精錬の仕方は綿やレーヨンなどその他の繊維に応じても対応する技術を持っています。
現在ではオーガニックコットン用に酵素精錬・バイオ精錬技術への環境に取り組む精錬技術も進歩してきております。



日本では環境負荷を減らすことに主眼をおいたオゾン漂白(CO2の排出量を削減する)
工程もこの取引工場では取り組んでおります。
オゾン漂白のマークのついた商品を当社も採用しております。(一部除く)
オゾン漂白協会


大事なことは・・・!

精錬が不十分だと水を吸いません!

漂白が不十分だと白度が出ません!

   ↓

 タオルとしての使い心地がちがうのはこのためです。
上質な水をたくさん使用して行えることが産地のあるゆえんであります。 



すべて釜の色調整や温度はコンピューターで制御しています。


中国製品が安いのは・・・・?

精錬が不十分な商品がマーケットに出回り疎水性が残るために吸水しないといえます。
吸水性を上げる為に吸水剤を添加しているものまで出回っています。
1回2回は洗濯で気持ちよく使用していても日に日に成分が落ちて吸わないタオルということになることもあるのですね・・・。 これでいいんでしょうか・・・?

また、漂白の不十分なタオルは繊維本来の色素の分解が不十分で白度がでません。
白色を強調する為に、蛍光増白剤をいれてマーケットに出回っています。
これも有害とされてませんが、こんなことが環境に負荷になっていないはずがないのです。

コスト削減を主な目的にして強い薬品を使用して高温高圧の釜を使用し、短時間で綿と反応させ、精錬漂白をしたものは作ることは可能です!

   ↓
これは購入時は満足のいくタオルと思っていただけるかもしれません。
しかし、綿本来のもっている特質(やわらかさを持続する)は加工工程を省略しているために、不可能なのです。 お客様に喜んでもらえるタオルを本当に作っていないからです。
結果としてご家庭で吸わないタオルとなってしまうために柔軟材を多用し、環境破壊を進めてしまっている結果となってしまっているのですから・・・。

弊社は柔軟材を使用しなくても通常のタオルよりやわらかく、そのやさしさが持続するタオル生地作りをしていく工場と連携していき、作品にしていっているのです。

では、どんなタオルが理想なの・・・・?

今治タオルにおいては甘い撚りの糸や撚りのない糸を使用し、必要最小限の薬品を使用し、常温常圧で、時間をかけて精錬漂白するといった条件を満たしていくことがよいタオルを作るために必要なのです。

どれも省略できないんです。

綿が本来持っている吸水性・やわらかさの持続をこよなく愛してやまないタオルのユーザー様には!


次にたて糸をビームに巻き取る作業をします。 部分整経機のブログ記事はこちら







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