おもてなしの心とお詫びの心

こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。

京都で食事をさせて頂いたときのことである。
店主がたまたま外でお客様をお見送りをされていたので
ご挨拶させていただき中へ入れていただいた。

京 静華さんは中華という分野でお店を構える名店である。
中華と聞いて想像するにはほど遠い料理がコースで味わえる。
今回のご一緒した縁者さんも中華の概念を変えていただいたと大満足をいただいた。

コースはひと品ひと品、運ばれ料理の中身を紹介される。
食材、産地、料理方法や召し上がり方など、上品に伝えていただき
箸を運ぶのだ。

旬であるまるまるの竹の子のおこわに仕上げた包み焼きの際には
厨房から店主が出向き切り分けてくださる。

おもてなしと居心地は価格以上に満足感を与えてくださるので
再度、足を運びたくなるのである。

そんな中、蛤のラーメンが出てきた際のことだ。
楽しい会話をしながらいただかせたいただいた。

食べ終えて次の料理を待っていると料理長が現れ丁重にお詫びをされる。
最初は理解しがたかったが説明をされるのを聞いてガッテンした。

「貝に少し石が入っていたので気分を害されたのではと思います。
申し訳ございませんでした。」

驚いたことに石に当たった縁者さんの方に向かって語られだしたのです。

お皿を引く際にスタッフが誰の皿かも確認し、食べ残しの廃棄分にも
目を通し、不具合がないかを見極め、安全で美味しいお料理をお出ししたいという
このお店の意志を強く感じました。

貝類に石が入っていることは当然!とばかりに差し出してしまう
料理屋もあり子供は貝に抵抗を覚えた先月の店とは大違いで
食材の責任にもせず、不快なおもいをさせたことに丁重にわびることの
勇気と料理人としての自負を感じた次第です。

本物とはこういうものなんだと業界を越えて思いますね。
5つ星など星で評価される名店は多々ありますが、このような料理への向き合い方は
例え小さな店でもできると思います。
それがこだわりであるのです。

勉強になりました。

美味しい料理と空間とひとのあり方に感謝。

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