電車の中での出来事である。
運転座席のドアは開け放たれ、新米の運転手が大きな声で点呼し指さし発進する。
車内には笑う乗客もいるが、彼は真剣そのもので運転していた。
その横に上司たる指導官が折りたたみ椅子を片手に彼の態度を見ている。
ホーム近くになると「何をしとるねん! 馬鹿たれ!」
っとハンドルを奪い、オーバーランするところの電車を綺麗に停車させた。
「はよ覚えんか!! 何回言わせるねん! アホ!」
新米運転者さんは表情ひとつ変えず、又、うなずくことも謝ることの
表に出さない。 真面目な姿はすごく伝わるのだが・・・。
ここでこのブログをお読みの方は何を感じていただけるだろうか?
上司は叱っているのでなく、怒っている。
感情を出して怒っているだけである。
部下の運転手はそれをどのように受け止めているのであろうか?
電車の事故はひとつ間違えれば大惨事を引き起こすので、声を荒げてでも
徹底的に教育すべきだという意見もあろう。
その為に叱るべきであり、怒る感情は相手には何の役にも成長へもつながらない。
逆に犯罪の道を導いている可能性があるやも知れない。
ストレス社会において、どのような教育が必要なのか、今一度、考えた日である。