球史に残る試合を甲子園で見ないで「夢を届けるタオル屋です!」なんて
言えないですよ・・・。
そう思って仕事を前倒しに終え球場へ向かった。
駒大苫小牧-早稲田実の高校野球決勝戦再試合!
大阪梅田の阪神電車の改札ではたくさんの人が立ち止まっている・・・。
「甲子園球場満員の為入場できません」の張り紙・・・。
私にはそこで止まるなどということは考えられなかった。
外からでも何か感じられるはずだと切符を握りしめ改札をくぐった。
甲子園に着く。 そこには素晴らしいドラマが待っていた!
案内通り甲子園はごった返していた。
外野席は無料開放であるとのアナウンスをもとにライトスタンドに人の流れに
任せて進む。
アルプスからはブラスバンドの合奏が響く。 もう興奮でいっぱい。
売り切れ続出の甲子園グッズ売り場。
タオルの生産業者からは例年の1.5倍以上の製作だったと聞く。
今年の高校野球の盛り上がりが異常だということが分かるだろう。
球場に押しかけた5万人の観衆の中でプレーする選手達。
青いシャツに黄色タオルの駒大苫小牧アルプス、エンジに白の早稲田実アルプスの
応援はお互いのエール交換から始まった。
8人がかりでホースを持ちグランドに水まく整備員の姿。
大歓声が温かい拍手となりプレーボールのサイレンが鳴り響く。
タオルで頭を覆う観客達。夏の日差しがきつい・・・。
グランドはさらに気温が高いのは肌で感じる・・・。
燦々と照りつけるグランドの上空には夏の主役を見守る夏雲の姿。
どちらに勝利の神さんが微笑むのか特等席で見ておられる。
1回駒大苫小牧の菊地翔太投手はどんな気持ちでマウンドに立っていたんだろう。
気づいた時には田中将大投手と交代になっていたに違いない。
彼の夏は彼にしか経験できないものなんだと外野席から見守っていた。
8回裏、風のいたずらでビニール袋が浜風に乗ってグランドに落ちた。
ピンチの駒大苫小牧であったがセンターの主将の本間篤史君が小走りに
ゴミを拾ってポケットに納めた。
一部のライトスタンドの観客にしか目にしていない光景だったが
その姿に周りから拍手がわいた。
1-4の9回表の駒大苫小牧の攻撃でツーランホームランが出ることに
なるのが本間篤史君の気持ちが神さんに最後まで清く闘う姿としてとらえられたんやろ・・・と思った。
3-4になった瞬間、甲子園が地響きを立てて知らない同志の観客の中で
笑顔を交換しあった。 誰もが鳥肌を立てて甲子園の主役を見守っていた。
ツーアウトになり最後のバッターが駒大苫小牧の田中将大君に回って来たことが
少なからず神さんの演出であろう・・・。
ファウルで粘る田中将大君の顔は外野からは見えないが誰もが心を揺さぶられ
目に熱いものを感じていたに違いない。
上空からマンモス球場の映像はテレビに映し出されているんやろな・・・。
試合終了のサイレンと共に上がる大きな拍手。 素晴らしい夢を見させていただいた。
大観衆が拍手で席を立たずにその光景を見つめていた。
脇村春夫大会審判委員長(日本高野連野球連盟会長)の講評にもあったが
本当に素晴らしい大会であったと思う。
閉会式に行進する両校の諸君に大きな拍手!
ハンカチ王子こと早稲田実の斎藤佑樹君はマウンドで今日はハンドタオルは使わなかったね・・・。
力強い精神力はこれから人生にきっと役に立つことは間違いない。
甲子園のキャッチフレーズ
夏の仲間にありがとう
本当に夢をありがとう。
私も【夢タオル】も確かに球史に残る名勝負をこの目で焼きつけました!
甲子園で聞いた「蛍の光」・・・たまらんな~。
球児が思い出の宿にしたボード