八王子のおっちゃんが癌である。
私は顔を見に向かいました。
駅まで迎えに来てくれたおっちゃんは元気に手を振って迎えてくれました。
「抗ガン剤を二つほど投与してもらってんだけど
俺にはどうも効かないようなんだな・・・。」
家へ向かう車中20分の間、癌を告知されたまでの様子を
淡々と話してくれた・・・。
自慢の白髪は薄くなっているが、身体は元気そうである。
私は頷きながら黙って聞いていた。
癌というものをどうやって受け止めているんだろう・・・。
自宅へつくと、おばちゃんが満面の笑みで新築の家で迎えてくれた。
日射しがいっぱいふりそそぐ素敵なお家であった。
私よりひとつ上の長女の姉ちゃんも私が来るというのでわざわざ帰ってきてくれた。
姉ちゃんはニットデザイナーで活躍している。
昔の写真を見ながら、おばちゃんの作ったご飯を食べた。
おっちゃんは11人の大兄弟の一番下である!
うちの親父と歳が近く、兄弟のように少年時代は過ごしていたので
私もよくしてもらった思い出がいっぱいある。
(詳細は省)
近年は家族ぐるみで旅行なんかしたりしていた。
自慢の息子はプロゴルファーで一緒に両親子でコースを回ったりしたもんだ。
おっちゃんは食欲があって全然、病人に見えない。
本当に今まで病気とは無縁のおっちゃんだった。
まだまだやることがいっぱいあるようだ。
話していると、こちらが元気をもらってしまう。
おばちゃんの顔からは笑顔が絶えなく、話している内容は
癌のことなんだけど、マイナス的な内容が本当に出てこない。
おばちゃんは八王子生まれの八王子育ちで、そこから
東京へも行くことが出来ないかわいいおばちゃんだ。
そんなおばちゃんのそばにおっちゃんがいるんだ。
会話を聞いていても理想の夫婦で、入院中、電話代が
月2000円だったのが30000円になっていたのも頷けてしまう・・・。
今まで全く身体が悪くなることは無かったんだよ・・・。
一番、心配したのは姉ちゃんだろうな・・・。
死を自分だったら受け止められないよって語ってくれた。
自分の親は本当に強いよって・・・。
怖いよね・・・。
でも、おっちゃんは全然、死に近づいていない。
目が生きてるし、チャレンジしている姿勢がいっぱい感じられる!
生きるってこんなことなんだと感じてしまった。
その日はゆっくり泊まることが出来ずに又、駅まで送ってもらう。
来年も会えると思って握手はしないで御礼を言いました。
おっちゃんは強いよ、ほんま・・・。
気は力である。
来年は泊まりに行こうと思う。
夢タオルしか持ってかなっかたよ・・・。
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