こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。
タオル工場にお礼参りに行くとこの道40年のおばちゃんが優しく声を掛けてくれる。
現在タオルを織る織機は高速化されているが周囲の縫製(長い縦をミミ、横の辺をヘムという)
手作業でされている。
ほとんどタオルメーカーさんはこの縫製加工の人材不足で悩んでおられるが
日本のタオルを存続させていくには皆さんのご理解がなくてはならないと
今までも現場の様子を紹介させていただいてきた経緯がある。
タオルは反物状態で織り上げられてきた状態で4本のラインの入っている部分を
スリッター機でまずは裁断をする作業をする。
タオルの長い辺がこのように裁断されて機械から出てくる。
そのままタオルの耳(ミミ)を巻く機械で三巻きにされていくが
商品によっては手作業でミシンをかけるものもある。
まだピース状態(タオルの1枚のサイズ)になっていない長いタオル生地を耳を巻いていくミシン。
ミミを巻いたタオルは手作業で断ち切りばさみでピース状態にしていく。
何100枚、何1000枚と同じ作業を進める。
各工場によっては自社用に改良したカッターを使用している場合もあるが
それでも人の手作業になっている。
タオルは長さも違えば幅も違うためどうしても機械に統一することが難しい商材。
ピースに裁断されたタオルはヘム縫い工程に入る。
タオルの端部(ヘム)にそれぞれのブランドネームやオリジナルネームを
ミシンで1枚ずつ取り付ける。
タオルの色にあわせて縫い目を同じにするためボビンを変えてミシンを設定する。
ヘムを3つに折りたたんでネームを挟み一気にミシンを走らせる。
ゆがんだり縫い目が切れたりすると縫製不良として商品は販売できないので
熟練の技が必要であることが分かっていただけるかと思う。
毎日毎日1枚のタオルを作り上げるのに手作業の温かさがあるからタオルは優しいと
私はいつも思う。
機械任せの工業品でない人のぬくもりを届いたタオルで感じ取っていただければ幸いです。