まかせたろ 本所おけら長屋(四)を語る

こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。


本所おけら長屋(四) (PHP文芸文庫)

人を変えることは出来ない。
自分が変わらない限り・・・。 そう私は思うようにしている。

しかしこの小説に出てくる
『あかいと』の章を読んでいると、まんざらそんなこともないんだと
改めて思う。 そう、相手への思いやり次第で相手も変わる・・・。

登場するチャキチャキな江戸っ子万造(まんぞう)だが相手の心の奥底が分かる優しい奴だ。
そこに住むおけら長屋の住民お染(そめ)はその心をも見抜く経験豊富な女性である。
長年、衣食住を家族のように共にすれば他人であっても血が通うほとの間になれる。

『あかいと』の章は赤い糸、そう恋愛をテーマに人間模様を描いた章だ。
著書畠山先生の得意とする部分でもある。

若き乙女「お糸さん」が恋をする悩みをお染が自らの体験を語り聞かせるシーンは
経営者ならずとも親としても教わることが多く文字の行間の世界に入り込まされてしまってゆく・・・。

悟り【さとり】という言葉が普段意識しないが人間はそれぞれの生活で人様と出会い
悟って成長していく生き物なのかもしれない。
悟らせるように語るお染の話し方は学ぶべき点が多い。
お糸が悟ったことで自らの感情が変化していく・・・。

無理から背中を押される教育や上から目線の押し付けでは人は変わらない。
浅はかな考えで人と接するとどうしてもそのように発してしまいがちである。

しかし相手に気づかせ意識を変えてやろうとする話し方は
相手を心底愛し、思いやっているからこそできる接し方である。
そのように接することで悟らせることはできるのだとこの章で著者の畠山先生は伝えようとしている。

悟ることが出来た相手は感謝する。
双方が心から寄り添える。

今のこの時代、それがなかなかできなくなった気薄な人間関係になってしまった。

相手の目線の動きや表情の微妙な動きは対面しないと感じないものだ。
LINEの絵文字からは伝わらない。
一方通行のテレビ会議からも感じない。
家族内のスマホのやりとりでSOSが見抜けない…。

不自由な江戸の時代小説の中から見える本物の人情味を笑いと共に読みごたえある本に仕上げた
本所おけら長屋は3月9日に発刊され瞬く間に書店では特設ブースが並ぶほどの勢いだ。
ベストセラー小説として話題が先行するが中身を読めば納得のシリーズだとうなづける。

著者けんちゃんを知る私はあのユーモア、滑稽を絵に描いたような畠山先生が
なぜにこのような心をとらえた作品に仕上げられるのか!?
一緒に布団を共にしてガーガーと人のことも知らずにイビキをかきながらマイペースに生きる様とは別人のように思う反面、
誰よりも寂しがり屋かつ相手にどう思われるかを日々考え自身をブランディングしていくことに心血を注ぐ生き方をしてきたプロなんだと改めて思う。

さぞやドラマ化されることでさらなる公の場で目にしてもらいたいものだ。
それくらい登場する人物像が目に浮かぶ作品だ。

素晴らしい本をありがとう、ケンちゃん!

追伸:私の名前は寺田元である。 この著書の中にそれとなく名前を活用くださった
先生の深い愛に敬意を表しお礼申し上げます。

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