こんにちは。【タオルはまかせたろ.com】タオルソムリエの寺田です。
一緒にお風呂に入って先に上がった長男がコンコンとノックしに戻ってきた。
「お父さん、グッピーが沈んだままで動かへん!!」
昨年から子供たち二人に任したグッピーのお世話。
毎日生き物のお世話をしているからこそその異変に気づいてくれたのだろう。
お風呂から上がり、水槽をのぞき込むと、岩場の影に隠れるようにグッピーが
沈んでいた。
背骨は老化のため曲がり、目は大きくくすんでいる・・・。
これまで何十匹と見送ってきているので、危ない状態だとすぐに分かる・・・。
我が家に来て10年が経つ。
まだ、自営業だった頃、内職をしたいと70を超えるおばあさんが訪れて
来てくださった。
鉛筆で名前さえ書くのが震えてしまうほど緊張されていて、内職なんか
出来るのかっとみんなは疑問を持ったらしい。
しかし、当初から人のスタートラインが一緒にする私はこのかわいいおばあさんも雇うことになる。
すると細かい作業は向いておられたのかご夫婦で作業をされ、一日には多い日で
他の内職さんの3倍の数をこなしていただき、結局当初、残った内職さんは
このおばあさんとおじいさんだけであった。
そんなおばあさんの庭先で飼っておられたグッピー。
赤ちゃんがたんまり生またからと水槽も準備していただき、いただいたのが
始まりである。
家で生き物を飼うことがなかった中、死にゆく定めをしっかりと知る。
それが子供たちにもいい学びの機会になり他に動物や昆虫さえ飼うことが
無くなった。
そんなおばあさんも5年ほど前に引っ越しをされてしまい、グッピーだけが
残った。
一番仕事が大変な時期も我が家の水槽で私を見守ってきてくれたグッピー。
そのグッピーが後2匹となり、その1匹がひっそりと水槽に沈んでいる。
少し寒いのかなっとヒーターを足してやった。
すると最後の私に挨拶するように浮上しようとしてくれる。
「今までありがとう」っとグッピーが言ってくれているように
か細い身体で泳いでくれる・・・。
「もうええよ。無理しんで、ええ。 こちらこそ、長い間、そばにいてくれて
ありがとな・・・。」
そう言いながら、生きている姿を写真に撮ろうと何枚も何枚もシャッターを
切りました。
気づいたら水槽の横で寝てしまっていました。
女房にもう、布団で寝えや。
と言われ、床につきました。
そして次の日の朝、動かなくなっているグッピーのお墓を子供たちと
作りました。
子供たちが生き物を思う気持ちは優しくなっていると思います。
それを気づかせてやるのが温かい優しいペットという役目だと思っています。
我が家のいきものがかりはもう長くはないかもしれません。
10年以上いる最後のグッピー。
お前も寂しいかろうに・・・。
でも家族みんなでお世話するからね。
優しい気持ちにさせてくれてほんとに
ありがとね。
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